5Gについて知っておくべきことを整理しておこうと思います。
クロサカタツヤ「5Gでビジネスはどう変わるのか?」のまとめです。
目次
5Gの速度以外の特徴
5Gには以下の特徴があります。速度よりもむしろそれ以外の機能が5Gの本質を物語っていると思います。単なる4Gの高速化ではなく、様々なものが5G化されることによって黒子のように体の周りにネットがつながることになります。
- 高速通信:4Gの100倍
- 低消費電力:スリープ機能など
- 同時接続数が増える:4Gの100倍
- 低遅延化:4Gの1/10
- ネットワーク・スライシング:ネットワークを仮想化し、用途に応じて使い分け
- マネタイズプラットフォーム:費用徴収を細分化
- モバイルエッジコンピューティング:ユーザーの端末に近い場所に基地を設置
現在は、4Gは屋外、光ファイバーは屋内という切り分けですが、屋内、屋外ともに5Gという状況も予想されています。
普及タイムライン
モバイル通信企画のライフサイクルは、普及から完全に終了するまでに20年かかるそうです。旬は10年ほど。
2000~2010年は3Gの時代
2010~2020年は4Gの時代
2020~2030年は5Gの時代
消費者としては、いきなり飛びついても単に高速化された4G程度の便益しか得られないので、2023年あたりを目標に考えておけばよさそうです。
幻滅期 2020-2022年
とりあえず通信のサービスが始まったが、様々な開発が追いついていないため、それまで宣伝されていた成果が出ず、世間の関心は薄れます。
啓蒙活動期 2023-2025年
具体的な便益を伴った事例が増え始め、理解が深まってきます。
改善された製品が登場しますが、保守的な起業は従来どおり。
安定期 2026-2029年
主流としての採用が始まります。技術の適用範囲と関連性が広がります。
住宅や建築への影響
スマートハウス
コネクテッド対応を進めた家電製品やセンサーを通じて生活の利便性を向上させることが期待されています。
電気を使う家電製品だけでなく、照明器具やスイッチ、コンセントなどの電気設備、インターホンやセキュリティなどの弱電設備も様々な機能を持った製品がどんどん出てくることが予想されます。
日常の行動に寄り添うような対応や、省エネ、防災や防犯、介護や育児など、無言の執事がいるような製品が出てくることが期待されます。
建設現場のスマート化
工場などの生産現場のスマート化も積極的に推進されると思います。
工場内の業務効率化だけでなく、事業の最適化や付加価値の向上も期待されています。
建設現場も一回限りの工場であり、かなり複雑な作業を行う生産現場ですが、一現場ごとに下請け会社がシャッフルされる可能性が高い上に、一現場ごとの契約であるため、業界として共通の基準を強く進めない限り今と状況は変わりそうもないです。
住宅として準備しておくこと
大画面TVを5Gに接続
今後も電波で同時に配信する地上派や衛星テレビは残っていくと思いますが、いつでも観れるテレビ配信となると、録画をすることの必要性が低下します。
テレビに接続する様々なゲームも5Gに対応し、伸びていくと思われます。
そのためには、テレビのそばにLANコンセント又は空配管が一つ必要です。
使い勝手の悪い電波特性
5Gの電波は周波数が高く、直進性が高い上にカーテンや樹木でも遮られるので、電波をむら無く届けるためにはたくさんのアンテナが必要となります。
室内や施設内、住宅内に大量に発生すると言われている5G装置をネットに繋ぐためには、アンテナの大量の設置が必要、そのアンテナはネットに繋がる必要がある。となると、各室に空配管を用意しておくことは必要と思われます。