日曜日の夜のボヘミアン

うちのお風呂は2階にあり、道路側に面している。もちろん道行く人には、お風呂の存在は全くわからないのであるが、こちらからは通りすがりのひとたちの気配がわかる。音は上にあがってくるので、小さな窓から足音や自転車の音や話し声なんかも聞こえてくる。
日曜日の夜、ゆっくりと湯船につかっていると、「ボヘミアーーン」という声が聞こえてきた。ぼそぼそと歌っている。そしてまた「ボヘミアーーン」。結構じょうず。いちばん大きな「ボヘミアーーン」が聞こえて、やがて声は遠のいていく。
実は歌声の聞こえてくるのはこれが初めてではない。いつも違う音楽なので、同じ人かどうかも不明。
ほろ酔い気分で歌いながら、我が家へ向かう人がいる道筋っていいよねえ。(勝手にそう思っている)なんだか気持ちがほぐれる。みんな、歌をうたいながらおうちに帰ろう。
(うちの息子は風呂に入って気持ちよくなって、ついつい歌を歌っているわけであるが、きっと外の人に聞かれているとは思っていない、と思う。あの歌い方は。)