高雄市の北の湾には旧日本軍の軍港を台湾が海軍基地として活用しています。その後背地に、軍人向けの社宅の地区が広がっていて、興味深い建築、統治時代の社宅などがあります。
果貿地区にある果貿社區という集合住宅群は、円形の建物が若干人気のようで、面白そうなので自転車で観に行ってみました。しかし、その集合住宅の周辺に広がっている様々な商店やバザール、市場がびっくりするような賑わいで、活き活きとした住宅地となっていました。朝食の有名店もあり、日本人観光客もちらほら。
果貿地区から再び自転車に乗って北上すると、高雄の有名観光地である蓮池潭があります。そこを通過して海に向かうと、戸建て社宅が広がる地区になります。
その一部の社宅四棟が改修され、再見捌捌陸-臺灣眷村文化園區として公開されているので、立ち寄ってみました。開館は1日2回1時間ずつ。日本語のできるスタッフがいました。
周辺は庭付き一戸建ての老朽化した住宅が延々と広がっていますが、改修中のものが2~3戸あります。ここは、住みながら残すということがコンセプトのようで、ここに住みたい人も募集してるようでした。
日治時代のものは、和室続き間、縁側、洋室、水まわりという構成。
ただし、ここの展示のコンセプトは、かつて塀で囲まれた軍の閉鎖的な住宅地の懐かしく、独特な生活を残すというもの。日本式の住宅でありながら、スタッフは日本が作った住宅だとは知らないようでした。