NORI CHOI

ロバの音楽座「ジグの空想音楽会」    <HOME>
古楽器とか民族楽器、そして中世、ルネサンス、バロック音楽にも、なんとなく惹かれるものがある。ものすごくはまってしまうわけでもないのだが、気になっていて時折何かのタイミングで出会ってしまい、しばらくはおつき合いが続く。このチラシを手にしたときも、そういうタイミングだったのか、ぴんと何かがアンテナをはじいた。
そして舞台を見つめる私は、隣に座るTの母親ではなく、小学校3年生ぐらいの女の子になっていた。それは別にこの舞台が子供向けだからということではないと思う。私が小学校3年生であったとしても、いいなーと思うはずだということ。その頃と今と変わってないってことなのだが。そう確かに、変わってない私の何かに響いたのだ。
心にすっと入ってくるメロディ。楽器の音色が本当に美しい。ちょっとコミカルだけど、けして子供じみてない内容。
谷川俊太郎とか、さねよしいさ子とか、たまとか、つのだたかしとか思い浮かぶ。それは正解。彼らの稽古場でもあり舞台にもなるロバハウスでは、そういった方々のライブが行われていたのである。そのロバハウスの建物も、Tの幼稚園の設計者と同じ村山さんだったし。いろいろつながっちゃって、とっても嬉しい発見なのであった。



細見美術館 志村ふくみ・洋子展   
もうちょっと織物とか、着物とかってかんじじゃない。身にまとうというところにおさまっていかない。なんだろうかあれは。絵画、タペストリー、でも絵画的な織物っていうのともちょっと違う。織物による平面のARTってかんじとも違う。やっぱり手織の着物の領域なんである。それでも、こんなのいいわねえ、着てみたいとか、欲しいわっておもえないんだよな。一緒に行ったうちの母は、あれがすきこれがいいって溜息してたけど。勿論そういうところに向けて織っているのではなく、もっと作品的な姿勢だから当たり前なんだけど。そう、工芸的なものってもうちょっと禁欲的っていうか、過剰にならないようにしてるところがあるけど、この人達はもっと表現しているっていう表情があると思う。実物を前にしたら、そういう表情の揺れみたいなものをとても感じた。写真で見ていたときは、もっと人をよせつけないような堅い感じだったけど。シュタイナーとかオリエントとか韓国とか、彼女たちの文章に登場する様々なものが、きちんと空気としてそこに存在していた。やっぱり見事な表現者なのだ。



STRANG BIRD   
広島市中区新天地4-8二上Bld.2F
082-243-6500

4/28にオープンしたインディアン・ジュエリーとオリジナル・ジュエリーのお店。
「いつかお店だしますから」と言っていた彼女の顔を何年かぶりに見る。変わってない。店はとってもいい感じ。わが事のように勝手になんだか嬉しくて、話に夢中になる。商品をもっとちゃんと見なくちゃいけなかったな。反省。ジュエリー以外にも、ラグとか、小物もある。でも目の端々にとまってたものたちは、彼女が以前からアイシテタもので、それがとても整然と洗練されて並んでたような印象。今度は買いにいくもんね。


広島現代美術館「チェコの現代ガラス彫刻展」   
〜6月10日

久々の展覧会ヒット。入っていきなりよーしってかんじでした。
ガラスものっておきまりの感じがあるけど、全然おきまり感ありませんでした。
つまりは作品として、造形として、ガラスを越えて存在していたのです。
現代作家34人の作品が並んでいるので、ばらつきはあるけどみんな各々がんばっているのね、と思わずいい方向に解釈してしまいました。ガラスなんてもう飽きちゃったし、今度は素材を変えてコンセプト効かせて、なんて考え全然見あたらない。そういう安心できる場所を確保して、つくることを見つめていく、というのは幸福なことだと思う。
で会場構成もよし。ライトのあて方とか考えられてるし、とても丁寧な展示の仕方だったと思います。土曜日だというのにお天気のせいか(雨)人も少なく(10人くらい?)、その人達も本当にゆっくりと静かに作品を味わっていて(ある青年はもう全然動かない)、いつになく会場の空気が心地よいのでした。なんだかヨーロッパの美術館にいるようでした。


バルテュス R.M.リルケ/序 阿部良雄/訳「ミツ」バルテュスによる40枚の絵   
1994新装第1版 泰流社

このあいだ亡くなったので。
少年時代の40点のインクで描いた絵。なんてことのない絵。でもよく観ると画面構成など、後の油絵に通じるうまさだ。9才から10才の頃だって!その頃すでに猫に「ミツ」なんて東洋趣味で!
そういえば去年の夏。ミツとベッドで本を開いているシーン、Tシャツにプリントして一人で喜んでました。

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