商品情報: |
価格:¥1,575 発送可能時期:在庫あり。 出版日:2010-04-02 セールスランク:2157 単行本(ソフトカバー)
著者:岩澤信夫 出版:日本経済新聞出版社 (ASIN:453249088X, ISBN:453249088X, EAN/JAN:9784532490881)
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カスタマーレビュー: |
持続不可能な現代農業への処方箋 (2010-07-19)
日本の食糧自給率は4割。
海外からの輸入に頼る状況の中、もし世界的な食糧危機が起きて輸入が
途絶すれば自国で生産するほかはない。
一方で、石油や化学肥料に頼る現代の農業のスタイルは持続可能性が
なく、そう遠くないうちに地球の資源を食いつぶして破綻してしまう。
本書では、イトミミズを活用した不耕起の田んぼでの稲作りが紹介され
ている。そこでは、農薬も肥料も必要ない。
不耕起の田んぼ用の田植え機を自ら開発してしまうその情熱には脱帽
である。
だが、本書は単なる農業の成功話にとどまらず、上記のような根源的な
問題について警鐘を鳴らし、思索している。
不耕起の田んぼでの稲作りが、その一つの解決策になりうる。
稲作りを切り口に、今後の日本のあり方、人類のあり方についても
考えさせられる一冊。
知識爆発の時代の方法論 (2010-07-06)
作者の到達した方法論、成苗の低温育苗、不耕起、冬季湛水、糸ミミズの肥料および除草効果の活用といった
要素の組み合わせが生み出した、耕さず、肥料も農薬も使わない、しかも多収穫の究極の田んぼは興味深いが、
本書の面白さの深層は、その技術開発過程にある。
作者は、千葉のスイカ栽培で成功した後に稲作に乗り出した。生粋の稲作農家ではなく、自宅の田んぼは奥さんに任せて(!)、東北の篤農家に話を聞き、海外の事例を研究し、不耕起栽培普及会を組織、不耕起用田植機の開発などにも関与していく。そして、究極の田んぼの最初のステップは、冷害の中ポツポツと実った田んぼが、みな 成苗の手植えであることの発見にあった。千葉の農家が、東北の冷害に強い農法を発見したのである。
したがって、この人の活動は、普及会に集った多くの農家への指導と、多くの農家の試行錯誤の成果の集積の上に成立している。特定の土地、一人の観察眼に優れた(あるいは神がかった)スーパー農家の、素晴らしいけれども一人きりの成功物語とは、そこが異なる。
優れた農法は一つではない。本書でも触れられている、本書の方法と正反対(推苗植え、間欠給水)のSRI農法も、多くの土地で優れた結果を出している興味深い農法である。そして、正反対でありながら、この農法を発見した方法論は、作者の方法と似ている。ポツポツと点在する優れた田んぼを観察し、その要因を組み合わせていった一人の神父(!)が、近隣の農家を指導してSRI農法を創始したのだそうである。
日本の農業試験場のような中央集権的な技術開発、アメリカ流のアグリ・ビジネスと伍して、この本の作者のような在野の叡智が、無名・無数の創意工夫を集めて、常識を覆していく。その進歩は、千年一日の如くと思われた農業分野においてすら、思いのほか速い。どうやら、今、真っ先に劣勢なのは農業試験場スタイルの手法のように思われる。作者の、衆知を集めるスタイルは、インターネットエイジの農業技術開発方法論に示唆を与えているように思うが、みんなどう思う?
日本が立ち上がるには田んぼから (2010-06-19)
自給率低下、農業就業人口低下と高齢化。赤字の米作りでは職業として農業を選ぶ若者はいません。日本の主食であるコメがこんな状況にあるのを憂えていました。この本を読んで、元気が湧き出てきましたし、日本中の田んぼがこの「究極の田んぼ」になったら、田んぼに絶滅生物が蘇り、命あふれる田んぼになり、人々の命もいきいきと輝くだろうと夢が広がります。いねはいのちのねです。いのちのねを育てる田が、耕して農薬を散布して死んだ土にした田では、ただの工場ではないでしょうか。米を作っている人も、買って食べてる人も、ぜひこの本を読んでほしいです。
本を読んだだけでは分からない(のは当たり前) (2010-06-17)
私も習いたいと思いますが(仮に単独で行うと)、発生した病害虫(農薬を使わないから増えるはず)が他所の田んぼに被害をもたらさないだろうか?先ずその辺が一番気になりました。もう少し詳しい情報が広がる様になることを期待しています(現在は会費や講習にン万円かかります)。
「耕すのが農業」という常識を覆す“究極の田んぼ” (2010-05-17)
たしかに、近代農業は、耕起を前提にすることによって、面積あたりの収量は増え、生産管理は容易になり、市場に出すための安定した品質の作物の生産はやりやすくなりました。
しかし、単一作付け・多投入型の近代農法の普及と機械化の進行によって、作土のみをコントロールすることが主流となった現在、過度の耕耘によって形成される、耕盤と呼ばれる毛管層と作土を分断して、植物の根を通さない硬い土の層によっておこる農地の劣化の問題や、投入資材の大量化、残留による土壌障害の問題が大きくなってきました。
このような近代農法が、今、限界に達しつつあるのではないでしょうか。
今後は、生物群が織り成す物質循環を維持しながら、最小限のエネルギー投入で、しかも安全な作物を作っていくのが、地球環境のためにもよいし、これからの人々の期待の中心になっていくと思われます。
それを具体的に実践していく上で、「不耕起栽培」という手法は、十分検討に値する農法なのではないでしょうか。
少なくとも「耕起するのがあたりまえ」という固定観念は一旦捨てて、不耕起も農法の選択肢の一つとして考えてみる必要があるでしょう。
この本は、その具体的な実践事例として非常に貴重です。
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