日本の美意識を探求する

若草町に建つ古い住宅を友人がカフェとゲストハウスに改修することになりました。
生活しながら改修し、できるところから順次開業しようと言うゆるやかなプロジェクトです。
通常であれば、僕が設計し、施工業者がその図面通り施工するという流れになりますが、今回は、友人やその仲間たちが、解体して出てきた材料や、ストックしているもの、様々な手段で入手したものなど、工事をしながら展開していくという形になると思います。
ですから、従来のような形を決める設計ではなく、全体を貫く物語を設定し、作り手がそれを受けて作り上げていくことにします。

ご近所の人たちの生活にアクセントを付けるような地域に根付く場としたい。子供や外国人がびっくりするような日本らしさを表現したい。そしてオーナーのMさんの美意識を触発し、そこに周辺の人たちがシンクロするような物語にしたい。
自由な表現でありながらバラバラなものになる訳でなく、大きな縄のように一つの建築をつくりあげるような物語を設定すること。
そこが、この設計の第一歩だと思っています。

ここでは、
Mさんと日本の美意識を探求する
ということをテーマとしようと思っています。
一つの建築の中に、様々なspaceができ、それがplaceとして成立します。
日本の美意識を追求すると、一つのものに集約されるのではなく、むしろ多くのものに拡散していくでしょう。
やほよろづ=八百万
これが、日本的美意識の着地点になるだろうと思います。
たくさんの要素が並立し、調和やコントラストを楽しみ、その幅や奥行きを楽しむこと。それが豊かさというものでしょう。

利休的なもの、織部的なもの、小堀遠州的なもの、良寛、一休、縄文、弥生、、、、ワンピース、ナウシカ、、、
日本には、多く、多様な美意識の蓄積があり、現在の僕たちの美意識に様々な影響を与えています。
それを一つずつ取り上げて、対話し、ワークショップを重ねて空間を作るシナリオにしようと思っています。